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2024年09月16日

超高齢化社会でのインプラント治療は必要なのか

最初に結論を申し上げます。

とても必要な治療です。それはなぜか。

75歳を過ぎてもなお噛める歯は必要です。

なぜなら、それでなくとも口腔機能が低下している所へ、しっかり食塊を作り、正常に食道へ物を飲み込むためには、より多くの歯があることがとても重要だからです。

但し誤解しないでいただきたいのが、75歳になってからのインプラント治療ではありません、

若い時に 不幸にも歯に欠損が生じた場合、75歳の自分のためにしっかりした欠損補綴を考えていただき、その際にはインプラント治療の選択が十分優位性ありますということです。

合わない義歯や、欠損部放置 などして、さらなる欠損の増大をしないでいただきたい。

例えば往診へ行ってお口を拝見しますと、トラブルを起こしているのは、ほぼ今残っているご自分の歯で、インプラントがトラブルを起こしているケースは今だ経験していません。

つまり、手先が不自由になり、歯ブラシ 義歯の着脱などがうまくできなくなってもなお、あと十数年咬合に耐えゆる歯としては、インプラントが有利なのである。

義歯はどうかというと、どんな高価な義歯もほぼ使用されなくなり、仕方がないので介護職員さんがとろみをつけた流動食に切り替えて歯がない状態で食事をされている状態です。

こうなりますと咀嚼筋機能低下 舌圧の低下等により、口腔衛生状態の悪化、認知機能低下

、慢性的に誤嚥を起こしやすくなり、肺の機能障害か、あるいは慢性の肺疾患に悩まされます。

これは生命にかかわることです。

さて例えば左側の奥歯2本が失われたとします。

黒〇の2本です、これがなくなれば、咀嚼効率が著しく低下することは明らかです。

この患者様はインプラントを選択しました。

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パソコン上で緻密に計画を建てます。当院ではすべて私の手と頭で行います。

先生によっては業者に任せてしまうところもあると聞きます。(それはとても危険なこと)

そして その通りに1ミリも違わず行います。

ミラー像で逆ですがこんな感じに歯が入ります。

この後のメンテはどうかというと、

特に何も必要ないのです、定期的にお口のクリーニングに来ていただければ大丈夫なのです。

但しあくまでも経験豊富な術者が、インプラント周囲炎になりにくいインプラントを選択し、適切な位置に埋入することが条件となります。

この方は何歳になってもここで食事をすることができるはずです。

どのようにお感じになられたでしょうか。

歯科医師によっては、インプラントを完全否定している方もおられます。

せめてこのところを考えていただき、より理解を深めていただきたいと思います。

患者様には、欠損が生じた場合、長期的な考えのもとに優位な治療選択をお願いします。

その際、インプラント治療は術者の考え、技術、経験、価格、色々と違いがあります。

ぜひ、先生に、今までの症例の写真などを見せてもらい、できればセカンドアピニオンなどを参考にして、どこの施設で行うか慎重に選択されることをお勧めします。

最後に最も大切なことはあくまでご自分の歯を大切にすることです。

そして、最初の一本の欠損は、ぜひインプラントを選択していただきたい。

間違っても、周囲健全歯を削るブリッジや、安定感のない部分入れ歯は選択しないでいただきたい。

ぜひ私にその一本を行わせていただきたい。

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