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原因不明の痛み 睡眠時筋電計 ボトックス治療。
皆さん非歯原性疼痛という病名を聞いたことありますか?
簡単に言いますと、非歯原性疼痛とは、歯に何も悪い所がないにも関わらず、歯が痛いと感じることです。
近年、医学の発達とともに色々なことが研究され、どこも悪くないのに歯が痛い顎が痛い、そのように訴える患者さんを救えるようになってきました。
思い当たる方相当数いらっしゃると思います。
つい最近経験した1つの症例を説明しましょう。
50代のある女性です。
とある歯科医院で右下の奥歯が痛いということで虫歯はなかったけれども、日々重なる痛みに先生は困り、とにかく麻酔をして神経を取る処置をしました。(原因不明のまま加療)
しかし、その痛みは消失せず継続するため、先生は困り果て終にはその歯を抜歯することになりました。(これも原因不明のままの加療)
しかし、歯がなくなってもまだその痛みが続くため大学病院を紹介されて受診されました。
しかし、その大学病院でもその痛みの原因がはっきりせず、患者さんは日々辛い痛みの中で悩み苦しんでいたそうです。
その折に私が尊敬している口腔顔面疼痛の認定医 和嶋 浩一先生のホームページにたどり着き受診されたそうです。
診断名は三叉神経障害後のニューロパチーとの診断で加療され、無事その痛みから解放されました。

さて、痛みというのは考えてもわかりますように脳で判断するものです。

例えば私の書いたイラスト下手くそですけれども、歯に虫歯があって痛いと感じるのは神経線維を伝わった刺激が脳にたどり着き痛みとして感じるわけです。
腰の痛み、怪我をした時の痛み すべてそうです。
ということは、もしも歯に何もなくても、例えばその神経経路の途中に障害が起これば同じ痛みを感じますよね。
もちろん、脳の中に腫瘍などの問題があれば同じように痛みとして感じるはずです。
今回の女性のケースは歯の神経を取り、抜歯したことによって、神経の末端が障害を受け、その障害のために歯を抜いてもずっと痛みとして感じていたということになります。
こういうケースは文献によれば歯痛の中の数パーセントにあると言われているので、普段の診療の中で我々は見過ごしてしまっているのかもしれません。
また最近こんなこともよく言われます。顔面の筋肉が緊張し、筋肉痛のようなものがあり、それをトリガーとして部分的な歯の痛みとして感じる。いわゆる関連痛というものですね。

つまり、顔面の筋肉が過緊張すると、それを歯の痛みとし訴えるというケースもあるということです。
近年、パソコンや携帯などの多用により眼や姿勢にストレスがかかる作業が増えています。
日常的に顔面の筋肉が意外と緊張している場合も多くなってきます。そのためにこの筋緊張性の疼痛が増えているような気がします。
ここでお尋ねします。
歯科医院での治療中、先生から、「食いしばり あるいは 歯ぎしりしていますね、」と言われたことありますか?
そんなこと言われても思い当たる節がない。そんなはずはないと思いますよね、
当たり前です、就寝中ですからね。
けれどもここは正確にはっきりしておきたいところです。
なぜなら良質な睡眠がとれていない可能性があるからです。
良質な睡眠は健康の基本です。

そこで当院では夜間寝ている時などにど、例えば歯ぎしりをしているとか、食いしばりをしているとか、普段気づかない自分の癖などを、正確にデジタル化し、数値化して、患者さんにお知らせしようと試みています。何よりも自分がしっかりとした睡眠を取っているかどうかを知ることはとても大事で、暗示療法と言って夜歯ぎしりなどをしていることを知ることで、ある程度その歯ぎしりを止めるということも言われています。
思い当たる方がいらっしゃいましたら、どうぞ相談されてください。
お話を少し変えます
皆様歯を失う3大原因は何かわかりますか?
1 歯周病 2う蝕 3 破折です。
破折って何でしょう?
例えば昔治療した歯で、神経を取ってしまった歯が後、何十年かすると歯質が脆くなって、通常の噛み合わせでも歯根が折れてしまうことがあります。
また、もっと根本的なことを考えれば、過剰な咬合圧がかかれば、自分の健康な歯でも破折を起こすことがあります。
最近、診療していく中で、自分の噛む力で自分の歯を折ってしまう、そんなことをよく目にするようになりました。
その原因として、まずは夜間就寝時の不用意な食いしばり、歯ぎしり、そして日中の食いしばり等、これが大きな要因になっている気がします。
夜間の歯ぎしりは昔からあったんですが、特に最近やはりこのストレスが多い現代社会において、睡眠に障害があり、あるいは無呼吸症候群なども関連して食いしばりが多く見受けられると考えています。
これらは、歯だけでなく、関節 筋肉にも障害を起こす原因となります。
また、歯の治療で我々が最も注意するのは過剰な咬合圧をどうコントロールするかなんです。
やはり噛み合わせの強い人は歯の治療もなかなか難しく、中には何度来ても治療している歯の咬合痛が消えなくて、どうすることもできなくなってしまうケースも多いのです。
。
この夜間の歯ぎしりや食いしばりを治療することは、昔からほぼ不可能に近いと考えられてます。それはそうですね、無意識の行動なので。
しかし、近年少しずつそのものに対して、なんとかアプローチをしたいと願う先生が多く、心の問題やストレスに対する対処、それから筋肉のをほぐしたり、あるいは超音波装置なので、筋肉のコリを取り歯ぎ、対処することも可能になって来ました。
私はさらにこの分野に対し、積極的に治療をして、少しでも皆様が良い睡眠、そして歯の破折などを予防できるようになればと考えています。
その意味で、当院では最初に希望者に本当に夜どのぐらいの噛み締めをやっているのか?これを数値化して見ていただくことで納得し、自覚していただくことを行っています。
夜間に頬に測定器をつけて就寝していただき、後日パソコンで分析します。
それにより、お口の中にマウスピースなどを装着し、周囲組織を保護する。
また、明らかに筋肉の課緊張があり、その強い力で自分の歯を壊してしまったり、あるいは食いしばりにより歯の破折、歯がしみて仕方がない。
それからエラが張ってきてしまっている。
そんな方には積極的にボトックス治療を行っています
ボトックス治療について
それでは、ボトックス治療について説明します。
ボツリヌス菌毒素 A というものを精製した生物製剤です、筋肉に緊張を和らげる作用を持ちます。
それを咬筋にほんの少しだけ筋肉注射を行います。
このボトックス治療というのは、海外では昔からあり、主に美容系の目尻のシワなどを取る、そういうものに使われてきていました。
安全性はかなり高く、鎮痛剤よりも安全であると言われています。。
1度打つと3日後に効果が現れ、緊張がほぐれ頬が柔らかくなります。
その後4〜5ヶ月観この効果が持続しその間噛み合わせで歯がしみたり、歯が破折したりすることを予防できます。
また、人により歯の裏側にできた噛み合わせによる骨の隆起なども減少傾向を見ることもあります。
これを半年に一度、継続して行うと副効果として、顔面の見た感じも変わり、エラが少し少しほっそりした感じになることもあります。
歯科医師がこの治療を行う目的はあくまでも過剰な 咬合圧をコントロールする意味で行うので、正確な診断のもとに必要な方へお勧めしています。


残念ながら、このボトックス治療は健康保険外となります。
しかし、非常に今脚光を浴びていて、顔面の筋肉の緊張は頭痛や肩こりなどにも影響し、また心も同時に緊張してしまうような方もいらっしゃって、それをほぐすことが非常に日常生活の質を上げることになるわけです。
このボトックス製剤は非常に管理の行き届いたアメリカ製の製剤。
それから非常に安い韓国製の製剤があります。
日本で認可されているものはアメリカ製のボトックスビスタという製剤です。
韓国製よりもかなり高価です。
やはり体に入れるものはお金の問題ではないので、私のところではボトックスビスタという厚生労働省認可済みの薬を使うことにしています。
興味のある方、自分の寝ている間に食い縛りなどを自覚して眠れなくなってしまったり、あるいは歯周病が大きく進行したり、歯の根元が削れたり、歯がいつもしみて冷たいものが飲めないような方、是非このボトックス治療を経験されるといいと思っております。
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