ブログ

2026年08月13日

今流行りのマウスピース矯正

今流行っている,

マウスピース矯正、これについて私の考えを述べます。

実は数ヶ月前同窓会があり、親しい友人歯科医と5人ぐらいでお酒を飲みました。

話の中でマウスピース矯正を希望される患者さんに行っている先生が意外に多い。

しかしそのほとんどの先生が矯正を専門的に学んで来ていない。

知識がなくてどうしてできるのかと尋ねると、模型をある業者に送れば、マウスピースができてきてそれを指示通り使えばいいだけとのこと。

知識がなくてもできるということなのだ。

また尋ねてみました。

「どのぐらいのケースなら直せるの?」曰く

「ちょっとした前歯のズレなどは直せるけれども、噛み合わせまではまず無理だ」

との返事。

それでは完璧な歯列矯正とは言えないよね。その通りだよね?

人間にとって咀嚼する、そして嚥下消化することは、生命維持の基本です。

そのうちの咀嚼するところの一部に歯牙が重要な役割を持つことには異論はないでしょう。 

しかし、しっかりと咀嚼し飲み込むという行動は、歯だけが行っているわけではないのです。

顎骨 関節 筋肉 そして、それを動かす多種の組織が協調して初めて良好な咀嚼ができるわけです。

つまり、 歯並びが外見的にいかに悪くても、その人の長年の生活の中でその環境に適応し、ほどほど不自由なく咀嚼ができて日常を送れるわけです。

ではもし周囲組織の協調を無視し歯並びだけを大きく動かしてしまったら?

その協調性が崩れうまく噛めなくなることは簡単に想像できるでしょう。

もっと簡単に説明しましょう。

歯並びが外見上良くなっても、筋肉や顎の動きそれらの強調が崩れてしまったら噛めなくなるのです。そのバランスを一度崩すとそれを修復するのは 不可能になってきます。

その際、長く噛みづらいという生活を余儀なくされるのですね。 

ここで私の苦い経験をお見せします

知り合いの方が、長年前歯の並びが気になっていたので直したいという希望がありました。

お引き受けするのに、かなりの時間、悩みましたが、知り合いの方で強い希望もあり、解決策として奥まった前歯2本を抜歯してセラミックで処置しました。かなり大胆な手法ですが、こんなこともできるのです。

処置前の感じです。

見た目は芸能人のようにきれいに処置できました。

審美的には、ご本人も大変満足していただきましたが。

案の定どうもうまく噛めないと訴え始めました。

それから半年以上かけてやっと現在落ち着いている状態です。

結論です。

歯並びを直すということはかみ合わせ、周囲の筋肉 関節 組織 の協調までよく考えたうえで治療することが大切です。審美面だけを追い求めるのは非常に危険です

少しの前歯などの歯並びのずれを修復するにはには、マウスピース矯正が有用です。

しかし、上下の歯列関係まで修復が必要なケースでは、やはり従来型のブラケットとワイヤーを使用した矯正治療が短期間で確実に直す方法となります。

ご自分の歯列の現状と、どこまで直したいのかを担当医とよく話し合ったうえで、治療法を慎重に選択してください。

いずれにしましても、経験豊富な矯正専門医に行ってもらうことが大切で、噛み合わせに問題が生じた時に対処できる先生に加療してもらわないと非常に危ないということですね。

以上 ブログではあくまで患者さんに有益となる情報をお伝えできればと考えていますが内容に関してどうとらえるかは人により相違があるでしょう。

しかし、一つの意見として内容を踏まえたうえで担当医と相談ができ、その結果より良い治療の選択をしていただければありがたく思います。

くれぐれも、私は絶対的なことを述べているわけではありません。

いいねいいね
読み込み中...