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2024年05月16日
生命を頂く
ステーキの焼き具合はいかががしましょうか。
レア―でお願いします。
お寿司はもちろんお好きでしょう?
お刺身なんぞそれはもう大好物でして。
人はなぜ生を好むのか?
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アラスカなどでの大自然の写真家 星野 道夫さんをご存知でしょうか。
残念ながらヒグマに襲われる事故で亡くなわれてしまったが。
その奥様、直子様が、ご主人を偲ぶとある対談の中でこんなことを言っていた。
夫と新婚時代、狩猟で仕留めたグリスリーの心臓を友人に勧めれ食したときの
いままでに感じたことのない感覚を説明されていた。
命が自身に入ってくる、まさに命を頂くそんな衝撃を受けた。
そう、人が血の滴るようなステーキあるいは寿司、刺身を本能的に好むのには、もしかして、そんなわけが隠れているのかもしれない。
釣り好きの友人はこんなことを云う。
釣られてストレスを受けた先から味が落ちるので、釣ったらすぐに絞めるのだと。
鰹の一本釣りも、なるべく魚にストレスをかけることなく冷凍できる技なのだと。
なるほど
実は野菜も全く同じである、
スーパーに並んだ野菜はきれいにお化粧されてはいるが新鮮かどうかは疑問である。
無農薬で育てた野菜、玉ねぎ イチゴ ネギ ニンジン その場で一口食してほしい。
まさに命を頂く感激が思わず口に出ることを確信する。
最も価値のある食とは、本当に身近に存在しうるが、すでに手の届かないところに追いやられてしまった感がある。
実は、我々はいつの間にか、すべての事柄の本質を見失っているのかもしれない。