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歯周病は本当に治せるのか?
最初に直感的ダイレクトに言わせていただきます。なかなか治りません。
たとえば私の頭の髪の毛は歳と共に薄くなってしまいました。
これは果たして病気でしょうか?
一生懸命に毛根についた油を丁寧に指の腹でシャンプーしてきたつもりです。
そこで。
歯の組織は下の図のように、きれいな世界と汚い世界にまたがっている。

今回は少々難しいお話なのでしっかりご理解を。
お口の中というのはばい菌だらけの非常に汚れた環境にあります。
逆に赤色ピンク色の歯肉の下の骨の組織は全くの無菌状態の清潔な場所です。
体内とは、そこにたとえ1個のばい菌が入ればすぐ発熱を起こし、激しい免疫反応が生じるところです。
歯は、その汚い組織と、とても綺麗な組織を貫通して存在する組織です。
健康な状態では、例えば頑丈なパッキンのようなもので貫通部は完全に閉鎖されています。
時間が経ってその人の噛む癖や、あるいはお口の中の細菌の数により、その隙間から本来入ってはいけない組織にばい菌が入ることで歯が動き取れてしまうということが容易に起こり得ます。
これがいわゆる歯周病です。

もっと簡単に例えれば、家の壁に打つつけられた釘が室内の湿気などにより錆びて、いずれ緩くなり壁からこぼれ落ちてしまう。そんな現象です。
歯が抜ける原因は絶対に一つではなく、もちろん加齢 遺伝 なども考えられ、自論とはなりますが、必ずしもすべて病気ととらえるのはとても息苦しく窮屈な感覚なってしまい、患者さんが気の毒です。髪の毛をたとえに出したのはそこを説明したかったからです。
時間をかけまた定期的な清掃を受け、可能な限りなんとか歯を残そうとする努力は必要です。
けれども歯周病で歯がぐらつき、歯を抜いた後にそれでなくとも弱くなっている歯に負担をかけることになるような義歯などを装着すれば、次から次へと歯がダメになり、咀嚼は極めて不便さを感じざるを得ない状態になります。
それでは、歯周病で失っていく歯を補い、いつまでも快適な食生活をする術はないのか。
あります。インプラントです。
昔から言われているように、歯周病の患者にはインプラントはできないというのが定説でした。
しかし、私の経験上これは間違っています。
ある考えを元にインプラント治療をすれば、むしろ歯が動き出した早期の歯周病の患者様にインプラント処置を行うことは快適な老後を過ごしていただく大変優位な治療法です。
なかなか治らない歯周病の治療、治療の待ち時間 痛い治療 外科処置 かかる費用
結局失われていく髪の毛と同様に、それほどの苦痛と時間が必要なのでしょうか?
この図を見ていただきたい。

歯は汚い世界と本当に綺麗な世界を貫通せざるを得ない。組織だから年齢と共に失うリスクを持っています。
それではどのようにインプラントをするか

このようにインプラントをするにしても綺麗な骨の中、深くへ埋め込み、一番リスクが高い貫通部を可能な限り細くしてあげる。
この方法を取れば極めて少ないリスクでいくら周りの歯が歯周病になったとしても長く使用できるインプラントとなります。
少し難しいお話になりました。けれども何度もゆっくりと読み返していただければ、経験上十分理解できるお話だと感じておりますがいかがでしょうか?
最後に私の経験したケースをお見せします。
この方は60歳の方で重度の歯周病の治療で通院されていた方です、右奥歯が動揺していたため抜歯となりました。


この様に少ない骨の状態でも、インプラントをすることが可能で、ここに義歯でなくインプランを入れることで、生活の質の向上 周囲の歯の連鎖欠損の予防となります。
歯が欠損したときに、色々な治療の方法があり、ほぼすべての方はそれを医師から説明を受けて決めていることが現状です。
本来それはいけないこと。何のための情報社会なのか。
それぞれの治療には長短 リスク等があります。
生きていくということは、自分がどう生きていきたいのか、
自分で学び自分が選択していくということです。
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